2005年3月29日火曜日

「回想録Vol.7」


「自由になりたい!」今までにやってない事、無茶もやってみよう。まず、情報が少ない時代だったので雑誌を見て片っ端から電話した。地元の楽器店では(自分が勤めているところは問題外)用事が足りない。それこそ北海道から九州まで。流通在庫から選ぶしかない。やはり東京に在庫は集中してた。タイミング良く東京に出張が入った。YAMAHA渋谷店に1本、イケベ楽器池袋店に3本の在庫発見。研修が終わり、当時クリスタル・キングでギタリストをやっていた川上クンに連絡し、Liveを見に行く約束をした。その前に買って行こう。さて、YAMAHA渋谷店にあったのはナチュラルフィニッシュでローズ指板。う~んメイプル指板が欲しいんだよね。急いで電車に乗り、イケベ楽器へ。閉店時間が迫っていたがなんとか滑り込んだ。狭いスペースに溢れんばかりの楽器達。面食らってる暇は無い。お目当てのStingRayは・・・。あったあった!しかも3本聞いてた通り!またもや私はニヤケ顔を抑えきれず方端からチェック。良く言えば個性、悪く言えばバラつきがある。どれにしようかな?と言うより「どの娘にしようかな?」という感じ。だからニヤケる。結局、もっとも”MusicManらしい音”がする娘にした。なんか分不相応な買い物をした罪悪感と、とてつもない武器を手に入れた高揚感が何ともくすぐったい。だって何と言っても初めてレプリカではない「本物」を手に入れたんだから。88年1月に購入して、以後18年間私の大切な相棒。最近判ったんだけど、MusicManって84年にはアーニーボールに吸収合併されてたのね。で、私のは82年製って訳。そのStingRayを抱えながら川上君の待つ横浜へ。どこかは忘れたけど某LiveHouse。StingRayの選定に時間がかかってしまい、残念ながらLiveは見れなかった。ごめんね。「わざわざ新潟から来たのか?」と夜なのにサングラスの見覚えのある男性が声をかけてくれた。わぁ!ムッシュだ!「まぁ1杯呑みなよ。」とハイネケンをご馳走してくれた。と、一息ついたところで撤収するらしい。「手伝いますよ!」と張り切ったのは良いが、重~いエレピが待ってた・・・。えぇい!ボーヤになったる!我々はキーボードの方(確か今給礼さん)のマンションへ流れていった。九州出身の彼らはやっぱり焼酎。散々盛り上がった後、一升瓶をお土産にもらって川上君のアパートへ。彼は経済的には苦労してたようだけど、その目は生き生きとしていた。久しぶりの再開に会話が弾む。そのうちに朝を迎え、空腹になった1行はファミレスへ。お金が無かったのでオーダーしたのはピラフとカレー。再び彼のアパートに戻って、もう泥のように寝た。しばらくして目が覚め、時計を見たら長針と短針が重なっていた。「なんだ、まだ12時か。」ん!?まてよ!それにしてはちょっと位置がずれてる・・・。ゲッ!18:30じゃん!!!急がなくちゃ最終の新幹線に間に合わない。別れの挨拶もそこそこに電車に飛び乗った。一人新幹線のシートに座って考えた。夢を追ってるってすごいな。自分は上京できなかったけど可能性のある方の仕事に賭けてみよう。何を怖がってたんだろう?」そう思ったのだった。

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