2006年11月30日木曜日

「太い音?!」 


多くのベーシストが「太い音」を出したいらしい。

私自身は「良い音」を出したいとは思うけれど、太い音が出せれば全てOKか?と聞かれると答えはNoです。

今回のテーマは、もしかしたら一斉に反論を受けるかもしれませんが気に触っても悪しからず。Mixiなんかでも、音を太くしたいと言う質問は多く見かけます。で、大概の解決方法としては「ゲージを太くすれば」と言う物。要するに弦を太くする=音が太くなると言う事らしい。本当にそんなに簡単な話だと思ってるの?

そもそも、「太い音」とは、どんな事を意味してるの?全く曖昧な表現です。まず、ゲージを上げて弦を太くした場合に何が起こるか?誰でも分かるのは、テンションがきつくなると言う事。弾くにも押さえるにも力が必要になります。そりゃそうだ。物理的に同じ音程にしようと思ったら強く張らなければいけませんもの。しかし、それで音が太くなるの?太い音って何???これで得られる変化と言うのは、倍音の変化です。総じて倍音は少なくなります。つまり基音が多く出る。これを「太い音」と勘違いしてるんだろうな。

同じような事が弦高にも共通して言えるかな。高めにするほど、ネックが順反り傾向になるに従って倍音は減る傾向に向かいます。オールドStingRayなど、弦が裏通しになってる物の方が音が太いとか、テンションがきついと言うのも、同じ解釈なんでしょう。裏通しに関しても、同じ音程でチューニングしてる限りテンションが異なる事はあり得ません。有名なミュージシャンまで有り難げにもっともらしくコメントされてるのでタマリマセン。これも、基音が多く出ているだけです。じゃ、太い弦じゃないと太い音は出せないの?そんな事はありません。私自身は「太い音」=「倍音の多い音」と言う風に考えていますので、超「微」順反りネックに低い弦高、045~100ゲージが絶対条件です。ほら、ギターを歪ませるそもそものキッカケは、Saxのような「太い音」が欲しかった訳でしょ?それと同じですよ。ゲージが太いと、基音は「ボーン」と伸びても、高倍音は「ギョン!」とすぐに減衰してしまいます。ライトゲージの方が、自然に「ギョ-ン」と減衰するんです。歪ませるようなセッティングはしないんですが、フレットに当たる音なんかも重要なファクターなんです。表現の幅は絶対にこっちが広いんです。同じ「太い音」を指すにも、全く違う解釈なんですよね。

じゃ、一体何なの?という質問に関しての私の回答は、「存分に弦を鳴らす」と言う事に他なりません。つまり演奏者自身の技量と言う事ですよ。はい。

2006年11月20日月曜日

「実は私・・・。」

実は私、今月1日から禁煙しております。いえ、何か理由があった訳ではないんですが、行き掛かり上ね。
理由は、自治体の健康診断の時に一日の喫煙本数を聞かれて、正直に答えたところ「禁煙に関するカウンセリングに関心はありますか?」との事だったので、「ありますよ。」と言っておいたのだった。で、先月末から保健婦(今は”師”なんだっけ)さんから何度も電話が来るようになった。あまりに熱心だったんで、話だけ聞きに行くことにしました。国の政策なのか、市の企画なのか?良く分かりませんが、恐らく雰囲気的に私が第1号みたい。だからなのか段取りが最悪(笑)。一酸化炭素の測定器も電池切れ・・・。なんと12年前の電池だ(笑)そりゃ作動しないわ。たまたま前日に楽器屋で買った電池があったので(てなもんやかどや試食の翌日だった)、それを使った。フリップチャートも満足に説明してもらえず、こちらがタバコを止めたくない理由を昏々と説明したら彼女をすっかり落ち込ませてしまった・・・。プログラムはあるようだけど、肝心の保健婦さんが流れを理解してないようだ。何なに・・・一週間後に電話して、続いてたら賞賛する。1ヵ月後には・・・へぇ・・・。1年前に禁煙した事があって、な~んの離脱症状も出なかったので「試しに1本!」とYoppiiiからもらって火をつけたのが運の尽き。「あら!こんなに旨かったっけ?」となってしまい、それ以来怖くなってしまったんです。ただでもストレスを感じる事が多い昨今ですので、つい本数も増えてしまうし・・・。それでも話をしていたら、離脱症状が出ないと言う事は、単に習慣化によるところが大きいかもと言う事になって、「じゃ、止めてみましょうか?」と言ったら「えっ!止めていただけるんですか?」と(笑)。こんな事で、敬語を使われるのはちょっと複雑な気もするけど、まあ良いか。
明日で丸3週間が経過します。で、離脱症状は?ま~ったく出ません。相変わらず拍子抜けします。周囲に聞くと、2~3日目が特にきついらしいのですが、全くそんな事はなし。ただ、キャンディーを買うようになりましたね。トレハロースと言う甘味料を使った物にしたら、「最初は食べ過ぎるとお腹が緩くなる事があります。」と書いてあった通り、やばい事になりました(笑)。現在、一番のお気に入りは「特濃ミルク8.2」。でかいミルキー。これがとっても美味しいのよ。禁煙して気づいた変化。財布のお金が中々減らない。そりゃそうだ。毎日2箱×¥300だったもの。月に¥18,000か・・・。もう一台そこそこの中古車でも買えるな。無理やりっぽいけど、ベース関係では指が良く動くようになったかな。何でも、ニコチンが抜けると、神経伝達物質が活発になるとかで、そのような効果も期待できるらしい。当然のように胸は楽だし、痰も少ない。体中から臭いもしなくなったと言われます。
でもね、やっぱり指が良く動くのは期待してなかっただけに嬉しい副産物でしたよ。で、とっても快適なんだけど、週に一回の割合で「吸っちゃった夢」を見るんです。「吸ってる」じゃなくて「吸っちゃった」夢。すっごくバツが悪いんだけど、困った事にリアル過ぎて目が覚めても気が付かない時があります。これ何とかならないのかな?人に聞いたら「それが禁断症状だよ」だって。寝てる間なのに?!

2006年11月18日土曜日

「アーニーになったばかりの」


ヤフオクで面白いStingRayを発見!
これは、恐らく83~85年位のアーニーボール吸収直後のStingRay。しかし痛んでますな(笑)。

各パーツの変更点としては、

・ボディのコンター加工

・ストリングガイドが2,3弦の位置へ移動

・旧ロゴに「ErnieBall」ロゴがそのまま加わる。Musicmanロゴはゴールドのまま。

当初の変更点は少なかったんですね。ボディにコンター加工すると印象が全く違ってきますけどね。しかし、この物件の画像を見て気が付いたところを挙げて見ると、

・ピックガードにフィンガーレストを付けていたネジ穴がある。

・ピックガードのネジ交換の形跡あり

・ウェザーチェックがびっしり。ヒビだらけだこりゃ・・・。

・傷が多すぎる気がする。このカラーは下地が白なのでチップすると目立ちます。
この時期の塗装は、こんな剥げ方しないんだけどな・・・。・ゴムカバーのギターハンガーはヤメロ!塗装が溶けるぞ。あまり大切に扱われたベースではありませんね。入札しない方が良さそう・・・。ま、珍しい固体ではあります。現在¥71,000。最低落札価格には届いていない模様ですが、希望落札価格は¥150,000!指板には多少の波うちがあるそうです。幾らで落札されるんでしょうか。

それにしても、80~82年のプレ・アーニーは出てきませんね・・・。

2006年11月12日日曜日

「これは大笑い!」 


愛着のあるギターをこれからも末永くお使いいただくために…。ネック安定補強器 ストレートキープ誕生!なんだこれは(笑)?もう通販ならではの怪しい商品。ここまで来ると拍手を送りたくなります。こんなのでも著作権?!普通特許だわな・・・。ホントか?これ。知的所有権(著作権)第198084号取得革命と言われたトラスロッド(1924年)の発明から80数年快適なネックを保つストレートキープ誕生!マジックテープくらいでネックが修正できれば誰も苦労せんわ!しかも、「※)必ずネックを真直ぐに調整した後で使用して下さい。」だって(爆)。こんなに素晴らしい画期的な商品の価格は¥6,300!!!送料と振込み料を合わせると¥7,000近く行くな・・・。材質は桐です。反らないようにしなくっちゃ(笑い)http://item.rakuten.co.jp/mcshowa/keep_eg/

2006年11月10日金曜日


SEIKO TUNING STICK

先日紹介したPlanetWaveのピック型チューナーと迷ったのがこの「TUNING STICK」。カッコイイじゃない(笑)。USBメモリーみたい?!概要は以下の通り●ワンタッチシンプル機能【パワーをONするだけ】楽器の音を内蔵マイクで拾い、音名とそのズレを液晶表示とLEDランプでオート表示。最大8オクターブの音をチューニング出来る本格性能のクロマチックチューナーです。 ●クールなデザインに美しく映えるミラーフェイスキラキラしたスタイリッシュなメタルデザインが目を惹きます。(画像は付属のキーリングを取り付けた状態) ●オシャレなアクセサリー感覚で持ち歩く付属のキーリングやお気に入りのストラップなどを使ってファッションアイテム感覚で持ち歩けます。 シールドやマイクを使わないってところでPlanetWaveを選んだんですが、恐らくこっちの方が実用的。でもアンプを繋いでいないベースじゃダメかな?こんなにクールなデザインと質感で¥1,848(税込)は安い!実売価格はPlanetWaveとほぼ互角。しかし、いろんなアイディアがあるもんです。こう言う周辺機器って、実用的なだけじゃ詰まんない。でも、ちゃんとした場面では不安です。とっさの時に「助かった~!」って思わぬ活躍をするのかな?相変わらずくすぐったい新製品が登場してますが、楽しいですね。今度はどんなのが登場するのかな?

2006年11月8日水曜日

「地味だけど」


Kramer DZ-6000B

70年代後半から80年代前半は、各メーカー共試行錯誤を繰り返していた時期だったのか、ユニークでいて真剣な「変り種」な楽器が多い。しかも何故かベースで・・・。

これなんかも地味だけど、結構変わってると思いません?クレーマーのアルミネック。B.C Richみたいなルックスですが、コアにメイプルでディマジオ&BADASS装備じゃ殆ど一緒(笑)。当然持ってみるとアルミネック特有のひんやりとした感触を今でも忘れません。バランスは良かった記憶があります。で、サウンドは、カッキ-ン!という期待通りの金属音(笑)。でもね、充分に許容範囲内です。やはり最大の特徴であるアルミネックには、なんとトラスロッドが仕込まれてません。当時は楽器店でも「絶対に大丈夫!」と断言してましたが、Web上では「反ってしまってどうにもならない。」と言うのを数件見かけました。やっぱりね・・・。修正するには板金屋さんへ頼むしかないか?

10数年前にニューヨークへ行った時、2万円位で売ってたんです。新品では結構高い楽器だったんで、コンディションも悪くなかったし欲しかったんですが、持ち帰るには嵩張るし断念しました。でも、露天の焼きそばとか屋台の蒟蒻煮物と一緒で、家に帰って冷静になると「なんでこんなもの買ってきたんだろ?」って事になるんですよね。ま、それはそれで縁が無かったんだと思ってます。でもこうして画像で見てても懐かしいですね。やはり好きな楽器は一番多感だった頃の年代に集中します。不思議だ・・・。

2006年11月7日火曜日

「逆転現象」


最近になってようやく原油の価格も下落傾向のようで、ガソリンの価格も下がりつつある。しかし、9月になって原油価格の高騰を理由に楽器関連でも価格改定という値上げが相次いだ。FenderJapanも例外ではなく、平均¥10,000以上の大幅な値上げとなった。しかし、ちょっと面白い現象が起こってる。このブランド(敢えてメーカーとは言わない)、レギュラーラインアップの他に、販売元である神田商会の企画物があって、限定品と言いながら結構あちこちで見かける(笑)。レギュラーモデルの価格改定を先に行った為に、限定品の価格と逆転する現象が起こってる。

例えばこれ
<FenderJapan JB75-94US>
レギュラーモデルJB75-90は、JB75-100(つまり¥90,000が¥100,000へ改定)となった。限定モデルである94USは、ブラックピックガード、サムレスト、ピックアップフェンス、ブリッジガードが装着される。所謂フル装備!今月いっぱいは、ここまで付いて¥94,000(税別)。ね?逆転してるでしょ(笑)?店頭価格は20%Offが相場だから手頃感はありますね。しかし、定価¥100,000はFenderJapanらしくないなあ。割安な手頃感が無ければ意味無いのに・・・。昔と違ってね、柔らか~い材質を使っちゃってるのが残念ですよ。

2006年11月6日月曜日

「PlanetWaves S.O.S Tuner」 

PlanetWaves S.O.S
TunerS.O.Sとは、ストロボ・オン・ストリングの意味。こんなに小さくてもチューナーなんです。前から興味本位で欲しかったんですが、限定パッケージでいつも買ってる弦とセットになってた物をGet!大きさはピックと同じなので、世界最小でしょう(笑)。ベース用との事だったが、関係ないようです。ギターにも問題なく使えました。しかし、やってくれますU.Sメイド!テクノロジーの解説は以下の通り。「全てのギター弦はチューニングする音に応じて特有の周波数で振動します。本チューナーは点滅する2個のストロボライトでギターの弦に対しチューニングがあった状態の周波数を照射します。これにより、ギターのチューニングが合ってるかどうか示します。照射された2つのライトが動いてる状態ではチューニングが合っていません。動きがなくなった状態でチューニングが合った状態です。」なるほど。非常に高精度とあり、いつものKorgで計測してもバッチリ一致してます。使い方はそんなに難しくなかったけど、弦は新しくないとだめですね。1弦の計測はちょっと難しくて、コツが要ります。色々試した結果、指でいつものピッキングポイントを弾いてから、12フレット上で照射すると良いようです。弦に反射した赤い光がウネウネ動いてますが、チューニングが合った時点でピタッと止まる訳です。でもこれ、アイディアは素晴らしいんだけど普及はしないだろうな(笑)。話のネタにひとつ位持ってると楽しいかもしれませんよ。

2006年11月5日日曜日

昨日に引き続きStingRayの魅力についてです。何回かネタとして持続させたい反面、せっかちな性格なもので(笑)纏める事も切り上げる事もできず苦しんでます・・・。
今回は、ネックとボディについて。

ベーマガで分解して詳細を撮影してましたが、まずはネックについて。グリップの感じは、プレベの57モデル辺りに近い。よく「太い」と言う表現しか出来ない人がいますが、そうじゃない。幅は広いけど薄いんです。スカンクラインの辺りは、結構フラットなんです。これは触ってみないと分からないと思いますが、フェンダーではなかった形状です。

加えてエッジが結構大胆に落とされてるのが分かるでしょうか?薄いネック形状と併せて独特のグリップ感です。私自身決して指は長くない方なんですが、凄く弾きやすいんです。ジャズベに持ち替えた時には、かえって違和感を感じてしまう程です。

ネックは大変丈夫で、季節毎の微調整で十分です。ロッドの利きも素直で、ヘッド起きやハイ起きもありません。ちなみに19年近く弦は張りっぱなし。緩めて保管した事はありません。まあ、保管と言っても毎日弾いてコンディションを維持する事が保管だと思ってますので。とにかく良く鳴るネックです。剛性感も問題なし。

ボディは、現行モデルと違ってコンター加工はない。でも、不思議と座って弾いてても違和感など一切なし。大きいだけあって重量バランスもOK!座って弾く時に両手を離しても、そのままじっとしてますよ。それほどバランスが良い。こう言うバランスの楽器は、多少重くても演奏中に苦にはならない。個人的にStingRayはスラブボディであって欲しいな。生音で弾いてもStingRayの音なんですよ!恐らくボディ体積や重量が重要なんでしょう。しっかりと弾いてあげないと鳴ってくれませんよ(笑)。ブンッと弾いただけで、「あぁ、良いベースだな。」と思います。

ストラップ・ピンも変わった形状でしょ?良く見ると、ストリングガイドも同じ様な形です。他で使われてるのを見た事がないんですよね。一見ほとんどフェンダーなんだけど、良く見ると同じ箇所がほとんどないと言う不思議なメーカーです。

アクティブサーキットの代名詞のようなベースが、実はボディやネックの鳴りを大前提にしたサウンドメイクをしてるとしたら・・・やはり王道なんだなと感じますね。

「StingRayの魅力3」  

イケベ楽器のサイトより・・・。
’77StingRay ¥268,000

現在商談中(私じゃありませんよ)!画像からすぐに目に付くのは、ピッカピカの指板とフレット。きっと打ち直し&塗装仕立てかな。ボディなんかは、多少のウェザークラックはあるようですが、丁寧に扱われてきたように見受けられます。安心して実用に耐えてくれそうです。ミュートパッドは欠品ですね。スポンジが朽ちた時に外しておいて、そのまま失くす人が多いようです。神田商会辺りは、欠品パーツ持ってないかな?それと、これロックピンに交換されてます。ネックエンドを見ると、弦で削れた痕がないので、スラップはあまりやられなかったと思われます。

極端な色焼けもなし。恐らくTopラッカーの光沢も申し分なさそう。77年なので、細フレット、3点止めネック、裏通し等の特徴的な仕様です。なかなか動かなかったこのStingRayですが、やはり雑誌の影響か(笑)?しかもメイプルネック&ナチュラルフィニッシュは1番人気らしく、高騰するんでしょうね。しかし、まだリフレット仕立てのコンディションの良い物がこの価格なら、余程現実的かなと。そんなところもStingRayの魅力だったりしませんか?

それにしても80年代のプレ・アーニーが流通してませんね。やっぱりあれだ。みんなオーナーが手放さないんだ。私が知ってるStingRayのネックは、みんな良いコンディションだもの。

「StingRayの魅力4」

~ピックアップとサーキットの魅力~
まだ、パッシブサーキット全盛の時代、多機能を売りにしたベースが数多く登場したのは70年代後半だった。B.C Rich、Arembic、そしてMusicman。新素材を使ったベースもあったが(アルミネックなど)、それは今回横へ置いておくとしましょう。

タップSWやバリトーン、ブースターを装備したB.C Rich、パラメトリックEQを装備したArembic。どれも使える音やポイントが少ないにも拘らず、複雑だったり、電源を供給しないと使えないなど現実的ではなかったな。

StingRayのEQは、フェンダーアンプと似た回路設計になってるらしい。元の音が良いから、アンサンブルや現場の状況に応じて自在に補正できる。しかも内臓なのでノイズにも有利。レコーディングもラインでの録音が中心となり、よりベースサウンドが前面に押し出されるアレンジが多くなった時代の背景も後押ししたのかな。現在生き残ってるアクティブEQは殆どこの方式だ。このサーキットも時代と共に周波数設定などが変更されてる。この時期の物は2EQで、TreはパッシブでカットOnly、BaのみアクティブでブーストOnly。オペアンプは1つだそうだ。当然各ツマミ共センタークリックはない。Treは絞る事になる訳だから、ノイズも減らす方向になる訳だ。上手く考えましたね。バッテリーは超低消費設計で、プラグインした状態で2年位持つそう。かなり電圧が下がっても正常に作動する。以前、プレ・アーニーのピックアップはシリーズ(直列)と言うのが良く言われていたが、そうじゃないらしく最初からパラレル(並列)なんだって。ま、どっちでも良いけど(笑)。アーニー以降のポールピースの方が錆び易いんじゃないかな?

殆どの人がStingRayサウンドと言うと、ブライトなサウンドを連想するだろう。確かに現行StingRayはサーキットでMidを追加した変わりに、80Hz以下をバッサリとカットしてるらしい。カラッとした抜けの良さを狙ってるんでしょう。しかし、このベースの最大の売りはボトムなんです!プレ・アーニー物のBaは恐らく50Hz辺りがポイント。バルトリーニのTCTシリーズが30Hzですから、そこまで低くない。その太いLowは、アンサンブルをくっきりした輪郭を持って包み込みます。私の設定は「5」です。

次に中域。実はブライトさじゃなくて、この中域のクセがたまらないんです。ズィッ!ズペィン!上手く例えられませんが、ちょっと鼻にかかった女性の声に似てるかな(笑い)。誰が聞いても「あ!Musicmanの音!」と分かります。500Hz辺りに特徴があります。これは弄れませんので、予め存在するサウンドです。

最後にTre。決して上げ過ぎてはいけません。厳禁です。多分4Khz周辺がピークかな。StingRayのセッティングは(まあ、個人の自由ですが)、Lowで太さを決めたらTreを絞っていきます。私の設定値は「2」。3を過ぎた辺りからキンキンした感じが無くなって、艶っぽい高域になります。そう、「濡れた様な」トレブル・・・。このポイントを探せば良いんです。是非この妖艶なサウンドの虜になって下さい(誰が?笑)!

巷には「EQ全開っすよ!」なんて輩が残念ながら多い事。音質補正じゃなくて、ブースターと勘違いしてるんでしょうね。もったいないやら情けないやら。ベースはね、色気が無くっちゃいけませんよ。Rayの毒に犯されてみませんか?

2006年11月4日土曜日

「StingRayの魅力」

あちらこちらに中途半端に火をつけた感のあるベーマガ「StingRay特集」。しかし、あの雑誌らしい(笑)。ま、分かってたから良いんだけど、自分だったらどう書くのか?改めて考えてみると漠然としてたかな。これを見て思わず買っちゃいそうな内容になると良いんですが(笑)。

題して「StingRayの魅力」Vol.1~ヘッドストック編~

私のStingRayはオリジナルMusicmanの個性が残る1982年製。ヘッドストックは、フェンダーの流れを汲むストレートプルデザイン。弦はナットの部分で角度を付けられることなく真直ぐにペグへ向かいます。ペグは3:1にレイアウトされ、ヘッドの軽量化とデッドポイントの解消に貢献(してるらしい。しっかりあるけど)。Musicmanの象徴であるこのデザイン、非常に理に適ってます。1弦のチューニングが楽だし、ナットからペグの距離が短いためチューニングが狂いにくい。

ペグはシャーラー製。ドイツの製品だけあって、ギヤ比はそれほど大きくないのにチューニング精度は結構高い。トルク調整はできない軽量型だけど狂いは少ない方です。ポストはテーパー状になってて、弦は巻くだけで下へ巻き取られるようになってる。装着する時、2弦以外は切断する必要があるが特許なのだろうか?他のベースでは見かけない構造の一つである。

ナットからヘッドへの段差は、フェンダーと違って直線的に加工されてます。たっぷりと肉厚になってるので、ヘッド起きの心配はなさそう。一番Musicmanらしさを感じる部分でもあります。と、まあヘッドに関してはこの辺で。実は結構良く触る部分なんですよね。機能性とデザインの高度な融合。この辺はフェンダーよりも無駄の無さと言う点では上だと思います。

2006年11月2日木曜日

「てなもんや かどや」 

実は、アレンビックを試奏する前に大事な用件があったのでした。
それは、今月開店予定のぐるまんさんのお店「てなもんや かどや」で、試食に参加する事でした。店内は、こじんまりとしていて清潔な感じ。ぐるまんさんの事だから、当然拘った内容になってて、解説を聞きながら頂きました。コンセプトは大阪うどん。讃岐うどんは良くあるけど、大阪って聞いたことがなかったな。当然透き通った出汁で旨味たっぷり。メニューは、ジャンボかき揚げうどん、肉玉うどん、きつねうどん、かすうどん、梅干うどん、カレーうどん等々。お腹も空いてたし、目の前に大きなかき揚があったので、迷わずジャンボかき揚うどんをオーダー。ホントだ麺が見えない(笑)。出汁の色は薄くても、満足感はしっかり!空腹感もホッとしたところで、「次はどれにします?」と。そうだった・・・試食会なんだった。次は、聞いた事のない「かすうどん」を試す事に。普通は天かすを想像するけど、これは「肉かす」なんです。牛の小腸をじっくりと煮て残った「かす」なんだそうです。ほとんどゼラチン質なんだけど、浮いてる油分もあっさりで、匂いも素晴らしい。変な癖のある香りは全くしない。個人的には、これが一番のお勧め。カレーうどんもね絶品です。営業時間は、お昼から夕方までだそうです。ちょっと鄙びた古町に、新しい名店がそっと誕生しようとしてるのかな。


P.S凄いですよ、かどやのうどん!全く嫌な飽満感がないのに、とうとう夕飯はお腹が空かずに食べず仕舞い。

時間が空いたので、ここの所調子が悪くなってたPCをリカバリーする事にしました。買ってから、満2年が経とうとしています。そろそろ破損したファイルがある状態では限界だったんだね。復旧に要した時間は、バックアップを含めても大凡5時間。この辺はね、手馴れたもんです。結果、今までが嘘のように速く動くようになりました。

2006年11月1日水曜日

「限定パック」


EXL170 2-Pack + PW-CT-06B

気になってるピック型ストロボチューナーがセットになった限定パック。EXL-170は、いつも買ってるお気に入りのゲージですが、気になってたのがこのチューナー。ダイヤルを回してストロボを任意の弦に照射し、反射する光のずれを確認する事で、音を出さずにチューニングできるというもの。ギター・ベース兼用なのかな?って思ってたら、やはり違ってました。赤い本体がベース用で「PW-CT-06B」。現在、単体での販売はギター用だけですので、購入する際は注意が必要です。こう言った物は、少量生産って事はありえないから、反応を見てから単品販売するのかな?実売価格¥1,800~¥2,000くらいか?よく考えたらBOSSやKorg辺りの物が買えちゃうんですが、小型である事と、過去になかった発想にくすぐられます。欲しいなあ・・・。現在、このセットは限定セットとして販売されています。いつも買ってるchuya-onlineでも残り5セット。でもなぁ・・・以前に買ったFenderの「Speed-e」も飾ったままだし(笑)。でもなぁ・・・。

「ALEMBIC DISTILLATE」


ALEMBIC DISTILLATE 試奏記

昨日、地元の楽器店あぽろんへ久しぶりに顔を出しました。店内を模様替えしたらしく、見やすいレイアウトになってた。現在中古フェアを開催中!つらつらと見て回ってると「ん?!」というベースを発見。ALEMBIC DISTILLATE高校生の時、ショーケースに陳列してあって、決して簡単に試奏させてはもらえなかった、まさに「高嶺の花」的高級楽器だった。確か新品は40万円ほどだったかな?勿論買える訳ない(笑)。久しぶりに再開したそのベースは、コンディションも良く、打痕などの傷も少ない。シリアルナンバーから81年製、とても大切に扱われていたのが分かる。でもね、今まで音を出したことはなかったんですよ。早速インプレなどを。少々乱暴な言い方をすれば、世間に出回っているベースの音色と言うものは、プレシジョンベースとジャズベース、スティングレイタイプの3つのどれかに集約される気がします。ギブソンユーザーには悪い気がするけど、市民権を得てるか?と言えば、そうでもないだろう。で、このアレンビックですが、ご覧の通り1ピックアップ。サウンドの方は、予想通りプレべ系。造りの良さは持った瞬間に分かります。見るからにヘッド落ちしそうな短いホーンと大きなヘッド(笑)。ガマガエルのようなルックス。マホガニーとゼブラウッドが美しい。良いなあ・・・床の間に1本!いやいやイカンイカン。プラグインすると、LEDが点灯。わざわざこんなのを付けるって事はバッテリーの消耗は激しいのかな?MiniSWが3つ付いてる。何だか分からなかったけど、適当に弄ってたら、上からHi-Pass、Low-Pass、Filertronでした。噂に聞いてたフィルタートロンですが、ボーンと音を伸ばしてノブを回すと、なるほど!こりゃ完全にワウだ(笑)。可変幅が大きいので、中々使い辛い。ちょっと変えただけで激変ですもの。で、色々調整してたら「これぞアレンビック!」と言うポイントを見つけました。どこまでもクリアで、広いダイナミックレンジ。ノイズも全く気になりませんでした。特にLowが綺麗に出ていて、多分50Hz辺りかな。私のStingRayと同じ感じ。決してペラペラなドンシャリじゃありませんでした。ブリッジは、セパレートで各弦毎に弦高調整はできないタイプ。4弦が少し弱い気がしたけど、これはセッティングのせいだな。ネックも特徴的で、Lowポジションで太く、ブリッジ側で細くなってる。多分17mmピッチ。良いコンディションでした。価格は¥180,000。中古相場よりは随分安いけど、ガリなどは一切なしのオリジナルコンディション!機会があったらシリーズ1を是非試してみたいな。