2006年5月10日水曜日

「尽きる事の無い話題」 


あっちでこっちで尽きる事の無い話題があります。楽器関連では、以下の2点が最も多いかな。


①極端に安いギターを買っても大丈夫か?

②弾き終わったら毎回弦を緩めた方が良いのか?

③ベースはパッシブ派?アクティブ派?と言うもの。ホントにきりが無い(笑)


①に関しては論外です。大体が中国製で、中には1万円を切るものまである(驚)!でもね、弾かなくても分かります。ボディは合板でフレットの擦り合わせすらやってない。サンバーストカラーなんかだと、肘があたる部分は黒く塗りつぶされてる。何でかって言うと、その部分はカットしてあるから、合板だと継ぎ目が見えて売り物にならないんです。所詮図面通り作って「ハイ!出来上がり!」ってなモンでしょう。流石に私が始めた頃のような幼稚さは上手く隠してあるけど、楽器としては相変わらずNGです。不思議な事に、こう言うのを買おうとしてる人に限って「音質はどう?」「ちゃんと使える?」と聞いてくる。良い訳無いじゃん!使えるわけ無いじゃん!何故弾かなくても分かるか?それは、トラディショナルなデザインと言う物は、デザインがデザインで終わってないんです。必要があってそう言うデザインになってる。だから、僅かな違いも×なんです。そう言う部分が蔑ろって事は、押して知るべしなんです。実際に弾いてもその通りだし。楽器を始めたいなら予算を十分に用意しましょう。


②に関して。アコギは持ってませんから除外しますが、弦なんて毎回緩めてはいけません。ネックには特殊な物を覗いてトラスロッドと言う反りを修正する鉄芯が仕込まれています。弦の張力に負けないよう、万一狂いが生じた時には修正できるようになっています。毎回弦を緩めると言う事は、常にネックにかかるテンションが変化すると言う事になります。その状態で弦の張力とロッドのテンションが吊り合う訳ですから。私のBass達はどれもチューニングを保ったままです。何の問題もありません。緩めたい人ってのがいて、繰り返し同じ事を聞いてきます。でもね、ナットが早く消耗しちゃうよ。大体常に弾いてたら緩めないでしょ?一番のメンテナンスは毎日触ってあげる事ですよ。ネックは木で出来ていますから、物によっては頻繁に動いて(反って)なかなか落ち着かない物もあります。こう言ったネックは、小まめにロッド調整をする必要があります。もっともらしく「1音半下げると良い」なんて言ってる人もいますが、そんな事やって、均等にテンションが各弦で変化するとも限らないでしょ?気をつけるべきは温度と湿度の急激な変化なんです。新しい楽器も、1年から長くかかる物でも3年位で落ち着きますよ。問題は同じ状態がキープできるかどうか?これが重要なんです。どういう状態で落ち着くかは修正可能な範囲かどうかも含めて「バクチ」なんです。


③に関して。これはウンザリするほど(笑)パッシブ・サーキットは、楽器本体にボリューム、トーンしか内蔵していません。トーンと言っても、コンデンサーで高域をカットするだけなので、音色補正に関しては受動的(パッシブ)なんです。もっともシンプルな構造です。対してアクティブ・サーキット。何故かBassで普及してます。これは、現在の録音形態がライン主流な為でしょう。積極的(アクティブ)に音色補正が可能です。ところで、同じ呼ばれ方をするアクティブ・サーキットですが、いろんな形態があります。EMGなどは、ノイズに対抗するため、ピックアップ自体はきわめて出力が小さく、プリアンプで増幅しています。それ自身の個性が強く反映される為、「アクティブ臭い」などと言われています。他にも一番普及しているであろうバルトリーニ。このメーカーは、ピックアップも作ってるけど、プリアンプ自体は様々なパッシブ・ピックアップと組み合わされて搭載されています。TCTシリーズはTreが4khz、Baが30hz。タイプが数種類あって、Midが500hzや400hzでカットできるようになってる。これもノイズに極めて強く、レコーディングで重宝します。LiveでもPAのりが良いです。これなどは「アクティブ臭い」と言うのは偏見ですな。どの楽器に搭載するかでサウンドに差が生じます。StingRayなどは、アクティブと言っても結構ノイズを拾います。私の年代はTreはカットのみ、Baはブーストのみです。これでも当時はローノイズだったそうだ。いくら「パッシブじゃなきゃね!」と言ったって、エフェクターかませれば同じ事。外付けのプリアンプなど使おうものならシールドを繋ぐ分だけノイズを拾いやすいんですよ。誰だ?微妙なニュアンスが・・・なんて言ってるのは?同じ事だって。いくらプリアンプ使ったって、予め出ていない周波数をいじる事は出来ないのよ。一言で「アクティブ」と言っても様々な種類があると言う事。で、最終的には「木」がしっかりとしていないと絶対に良いサウンドは得られません。サーキットは2次的な要因に過ぎません。

あ、でもね、ボディの異常に小さなBassにプリアンプを積んで、無理やりバランスを取ってる物は戴けません。あれはね、ニュアンスもへったくれもありません。加工しまくったサウンドになってしまいます。それにしても、訳知り顔でのパッシブ信仰は何なのよ?アンサンブルの事考えてるのかな?重要なのはバンドサウンドのバランスなんですよ。

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