2006年8月11日金曜日

「私にとって」

私にとって「弦を弾くと言う事」は、単に音楽を奏でる事以上の行為なんです。実は、今日ようやくバンマスである横内さん(親分)と再会できた。近所に住んでて何故?って、彼が闘病生活を送っていたから。中々こちらから連絡できなかったんです。現在のコンディションも分からないし、随分もどかしい想いもしてた。その瞬間は突然だった。いつものように夕方の散歩(犬の)に出かけようと、家を出た時だった。妻が「あ!横内さん!」と言った。前を見ると、その姿が。車から降りてきた彼は、以前から知ってるいつもの笑顔。思わず近づいていって手を差し出した。その手と硬い握手!長い間の事だったので、積もる話もあるけれど、そんな事はどうでも良い。こうして再会できただけで十分。3月にアルバムが完成してからと言うもの、彼は見る見る体調を崩して行った。私自身も仕事の環境の変化で苦悩の日が続いた。気持ちでしか心配できない事がもどかしかった。音楽活動も半年間停止したままだ。再びいつもの仲間でフェイフェイサウンドを奏でられる日が来る事を祈って・・・。

で、私がベースの弦を弾くと言う事は、単に演奏する事以上の大切な物なんです。誰とでも音が出せれば良いという簡単なもんじゃない。気に入った仲間といつものグルーヴ、ちょっと仕掛けると笑顔で返してくる直ちゃんのドラム、緻密な吉田さんのギター、色彩感のあるひろぼーの鍵盤、歌う様な加藤さんのSax、無くてはならないYoppiiiをリーダーとするコーラスのお三方。楽曲は緻密に計算されながらもシンプルな物。そこへ魂を搾り出すようなヴォーカルが乗る。そんな空間でベースを弾けるということは、言葉じゃなくて命のやり取りに似た感覚なんです。少し大袈裟かな?でもね、そんな感覚があるからいい加減な人とは一緒に演奏できないんです。中々得がたい環境ですからね、つい真剣になっちゃうんです。楽器について、色々セッティングに拘ったり薀蓄が多くなってしまうのも、真剣なコミュニケーションの為の「武器」ですから、私にとっては当然の事。で、今日の出来事は絶対に忘れない。この先どんな変化があっても受け入れられるでしょう。嬉しかったなぁ。

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