2005年4月13日水曜日

「セッティング ~自分でやってみよう~」

家に帰ってきてから、いよいよ自分に合ったセッティングに細かく調整します。楽器店ではやれませんからね。
実は、メーカーからの出荷状態では無難で中途半端なセッティング。大量生産物は特にね。順を追ってやっていきます。

・ネック調整  
ほぼ真っ直ぐにします。ネックには反りを調整するトラスロッドという鉄芯が仕込まれています。これを調整してセッティングを出していきます。ほぼ真っ直ぐといっても若干、ほんの少し順反りです。1フレットと最終フレットを押さえて、大体9フレット辺りを横から覗いて、弦の底辺とフレットの頂点の部分の隙間が葉書1枚分くらい。反っていたらレンチを使ってロッドを時計方向に締めます。逆反りなら緩めます。慎重に少しずつ調整しては隙間を確認します。この調整をやって、どこか特定のポイントで音がビリついたり、詰まったりしたら捩じれかハイ起き(ネックが根元から起き上がってしまった状態。)ですので、素人には手に負えません。プロに依頼しましょう。この調整がサウンドに与える影響は大きく、張りのあるサウンドになります。

・弦高調整 
ブリッジのサドルをレンチで調整します。ネックが調整された後は弦高も低くなっていますが、ここでの調整も重要です。指板はアールといって丸みがついています。なので、1,4弦よりは2,3弦のサドルが若干高くなってる必要があります。で、どの位にするかと言うと限界まで低くします。下げながらでも上げながらでもOKです。人によってタッチ(弾く時の強さ)が異なりますので一概には言えませんが、音がビリついても詰まったりしてなければOKです。ビリついた音は、アンサンブルではシンバルの音などに吸収されますので神経質にならない方が良いです。

・オクターブ調整
今度はサドルを前後に調整します。チューナーを使いましょう。これが合ってないとローポジションでチューニングが合っててもハイポジションでは狂ってる!なんて事になります。調整方法は、12フレットで実音(普通に弾いた音)とハーモニクス(弦に軽く触れるだけで弾いて出す音)をチューナーで測定します。実音が低ければサドルをヘッド側に移動させ、高ければその反対に移動させます。毎回弦を緩める必要はありません。コツは、12フレットの実音を出す時、あまり強く押さえ過ぎない事です。・弦を交換するなら弦を交換する時、ヘッドの形状によっては弦を切断する必要があったりします。その時、ただニッパーやペンチでパチンって切っちゃうと、サスティーンに影響が出る場合が多いです。もし切断する場合は上記画像のように折り曲げてから切りましょう。こんな事でかなり元気なサウンドになります。是非お試し下さい。

・弦の巻き方
必ずポストに突っ込んで上から下に向かって巻きつけます。ここで弦同士が重なってたりするとチューニングが安定しません。また巻きつける回数は3巻き位がベスト。
巻きつけ回数は多くても少なくてもチューニング不安定の原因となります。たまにギターでよく見かける「長すぎる弦を切らずに巻きつけ、余った弦をヘッドで跳ねさせてる」ベースを見かけま
すが、あれ絶対にNG!弦の先端は非常に鋭利だし、ヘッドが傷だらけになっちゃう。自分で調整できると、より一層愛着がわくってモンです。最終的にはトライ&エラーなんですが得られるものも多いでしょう。途中で挫折しちゃう人って、調整が全くなってない弾けたモンじゃない楽器で苦労して、嫌になっちゃってるようです。凄くもったいない。押入れに眠ってる楽器があったら、久しぶりに引っ張り出して見ませんか?

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